問題社員を懲戒処分できるか

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経営者や人事担当者は、しっかりとした採用決定基準を持ち、慎重に採用を決定していらっしゃることでしょう。

しかし、大変残念なことに、遅刻を繰り返したり、見込んだ能力が発揮できなかったり、上司の指示に従わなかったり、職場の社員に嫌がらせをする等のトラブルを繰り返すような社員が出てくることがあります。

今回は、問題の程度を特定するために「遅刻を繰り返す、上司の指示に従わない、他の社員に嫌がらせをする」というケースで考えていきます。

もし読者が、採用面接をして採用を決定した人事の立場であれば、見込みが違ったことからくる苛立ちや、信頼を裏切られたという感情もあいまって、「何が何でも解雇したい」と考えるときがくるかも知れません。

では、会社は問題社員をただちに解雇をすることができるかというと、そうではありません。合理的で相当な理由が無ければなりません。

1.事実調査と指導面談

実際には、社員と十分に話し合い、なぜ、今の勤務状態に陥っているのか判断し、当事者にも弁明の機会を与え、改善をする目標を決め、一定の期間の改善のための猶予期間を作り、勤務改善等に導くことが大切と思います。

 

指導面談を行うときは、これらの事実の経緯や今後の予定について書面に残します。

この指導面談の記録は、記録しておくべき項目をあらかじめ決めた書式を用いることが、迅速でかつ、事実をありのままに記録することにつながります。

 

基本項目 指導面談日時、指導面談実施者氏名、場所
対象者の項目 対象者の氏名、生年月日、所属、入社日
今後の方向性 改善を求めた内容、面談者所感、事後のフォロー面談等の必要性とその実施予定日

 

上司や人事部門等の立場で当事者の社員に何が不足していて、どのような改善を求めているのか、上司の指導は何が不足していたのかを冷静に見つめなおす作業になります。

 

また指導面談等の際には、必ず事実に対する本人の弁明の機会を与えます。対象の社員は、問題行動をしていることに気がついていないケースもよくあるようです。これは大変意外なことですが本当に気付いていなかったケースがあります。

 

2.改善指導および懲戒処分

 

事実調査と本人の弁明を聞いて、改善が必要と判断した問題社員には、きちんと改善指導を行います。指導を繰り返してもなお改めないときは、懲戒処分を検討するケースも出てきます。

懲戒処分は、あらかじめ懲戒委員会を設置してしておき、定められた手順によって複数の委員の合議で決定することと、就業規則を整えておくことも重要です。