将来の厚生年金・国民年金の給付見通し

厚生労働省は三日、厚生年金や国民年金など公的年金財政の長期見通しを公表した。経済が成長し、より多くの女性や高齢者が働くようになれば、現役世代の手取り平均収入に対する年金の給付水準(所得代替率)は今後百年間50%維持する。だが、三十年後に所得代替率は現在より約二割低下する。経済が成長せず、少子化がより進む条件では所得代替率は50%を割り、30%台に低下する。

以上、20140604東京新聞より

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014060402000123.html

昨夜の各社ニュースは、厚生労働省が5年に一度、年金財政を見直して給付の水準を公表している資料を取り上げたこの話題に時間を割いていたようです。ニュースのもとになった「将来の厚生年金・国民年金の財政見通し」資料はこちらです。→http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/zaisei-kensyo/index.html

メンタル休職後のリハビリ出勤制度

うつ病などの私傷病で一定期間休職した人が出勤を始める前には、職場復帰のために軽作業などを短時間行ってもらうことがあります。一般に「リハビリ出勤」、「ならし出勤」とか「試し出勤」と呼ばれますが、職場復帰プログラムをきちんと整備する必要があります。

企業によってそのプログラム内容は様々ですが、主治医の意見、産業医の意見を聞き職場復帰について配慮すべきことを把握しなければならないでしょう。

そのほかに、プログラム期間中の処遇をはっきりと決定し、本人や家族に説明しておくことが重要です。

その中で、給与面はどう考えたらよいのでしょうか。

事業主は、「リハビリ出勤プログラム中」は出勤なのか、または休みのままなのかを明確に決め、その中で傷病手当金や公務員等であれば地方公務員(業務上)災害補償の取り扱いを決め社員・職員(被保険者)にあらかじめ説明をしておく必要があると思います。

例えば、国家公務員は人事院が「円滑な職場復帰及び再発の防止のための受入方針」

http://www.jinji.go.jp/kenkou_anzen/ukeirehoushinkaitei.pdf

円滑な職場復帰および再発の防止のための受け入れ方針

(↑20ページあり、制度をあらかじめ説明することなどが書かれています)

を公表し、「試し出勤は職務として位置付けられない。また休職中の職員に支給される給与等が支給される以外はいかなる給与も支給されない」としています。ただし、その間に事故にあった場合は、国家公務員の公務災害の対象になるケースもあるので個別に相談をすることを求めているようです。

事業主の指揮命令下において労働日とするか、私傷病期間中の労務不能日として傷病手当金の対象日とするか、そして万が一業務の災害にあったら労災の対象になるのかなどの整理が必要です。

文中で紹介した資料は、国家公務員の「試し出勤制度」ですが、事業主が制度を作る時や、健康保険組合が傷病手当金の支給を検討するときに参考になると思います。

持続可能な社会保障制度とは

社労士 山手統括支部 の研修に参加してきました。
記録的な積雪から2日後ということもあり、土日にやるべき事務所仕事が山積みなのが気になりましたが、やっぱり出てみるとタメになる話が満載でした。

昨年成立した、
「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」についてそこに至る背景と、社労士に期待されることを

参議院議員 武見敬三氏から、お話していただきました。

事前の情報で、医療費給付財源負担の公平性が、わが国ではまだ完全でない。一部の人が得なのではないか。
という持論をお持ちと聞いていたので、そこの部分に話が及ぶかと思いましたが、今日は、やんわりかわしておられました。

財源負担の公平性については、一部の議員さんが、「大企業等の健康保険組合の保険料が、協会けんぽよりも安いのは不公正である」と提言されており、そうは思わない私は、かねてからこのお考えがどのような見地から述べられるのかが知りたいと思っておりました。

今日は具体的に話されませんでしたが、一部の方々がおっしゃっていることをまとめると、給付は誰でも公平に受けられることに近づいているが、サラリーマンの間で保険料の負担に差があるのが、不公平ではないかという提言だそうです。

社会保障の分野では、公平性をどう考えるかについて多様な考えができますから、制度設計は難しいものです。そのなかでも多くの国民が納得する説明ができる制度設計が必要だと考えています。私にとってもこれは引き続き考え続けるテーマです。

首相官邸のホームページでも経過が読めます。
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/syakaihosyou2013.html#c1-2

アスベスト一般拠出金引下げ

石綿健康被害救済法に基づく一般拠出金率の改正について引下げが決まりました。

◎ 一般拠出金率の改正
労災保険が適用されている事業主は、平成19年4月1日より石綿健康被害救済のための「一般拠出金」についてご負担いただいています。
平成26年4月1日より一般拠出金率が次のとおり引き下げられることとなりました(環境省告示第111号)。

現在の一般拠出金率 0.05/1,000 (平成26年3月31日まで)

改正後一般拠出金率 0.02/1,000 (平成26年4月01日施行)

平成26年度の一般拠出金を納付計算するのは、平成27年7月の納付ですので、今年の7月の納付は平成25年分であり、今年の計算の時は1,000分の0.05のままです。紛らわしいのですが、郵送で届く概算・確定保険料申告書にはあらかじめ保険料が印字されていますので、まず大丈夫でしょう。

新しく事業が始まるときの納付計算などは、料率を間違わないようにお願いします。

育児休業給付は67%になる見込みです

厚生労働省の労働政策審議会(会長:樋口 美雄 慶應義塾大学商学部教授)は、
雇用保険の育児休業給付の充実や教育訓練給付の拡充などを盛り込んだ法律案要綱※1 をおおむね妥当、平成26年度の雇用保険率を現行の1.0%に据え置くことを盛り込んだ告示案要綱※2 を妥当と認め、田村憲久厚生労働大臣に答申しました.

育児休業給付は50%から引き上げられて67%になる見込みです。
今後の改正を見守りたいと思います。
厚生労働省のページリンクです。

年金積立金の運用利益が過去最高に

株高と、円安などの環境改善の影響で、2013年の公的年金の運用益は過去最高の約18兆円となり、12年(約9兆円)から倍増した見込みとのことです。

公的年金が高齢化による給付増で積立金を2009年度から毎年3兆~6兆円を取り崩してきたのですが、その4年分の取り崩し額にほぼ見合う運用益を1年で稼いだようです。国の経済力が強いか弱いかで、こうも違ってくるというのですね。安定的に改善されることは、将来の安心につながり、現役時代の消費に活気が出てくるでしょう。

[参考]
国民年金と厚生年金の約120兆円の積立金は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用している。
13年の運用利回りは過去最高の約18%に達する見込み。

ニュースのソースは、日経新聞2014年1月10日付け朝刊より

育児休業手当を最初の6か月間引き上げ検討

厚生労働省は、男性も女性も育児休業を取得していくことを促進するため、雇用保険から受けられる育児休業給付の給付率を引き上げる検討をしているようです。
具体的には、女性が産後に健康保険から56日間受けられる出産手当金の水準を踏まえて、育児休業開始時から最初の6か月の間について67%の給付率(※)としてはどうかと内部の審議会で提案しています。
(※)育児休業給付は非課税であり、この期間の社会保険料の負担は免除されており、休む前の給与と比較してもかなり高い保障額となります。

育児休業をとって職場復帰する女性の後押し、仕事を辞めずに第二子以降の子供を産むのは男性の育児参加が望まれるということで、検討されています。

詳しい資料は、

第93回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会資料でご覧いただけます。http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=192821

上記の資料のうち育児休業手当引き上げの提案資料はこちらです。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000027872.pdf

年金の通知

20以上で年金を受け取る前の人たちに毎年ならかの通知が年金機構から送られてきます。
若い人は、気にとめていない人もおられますが、受給年齢に近い方々から、質問を受けますので、送られてくるタイミングをまとめてみました。

(1)誕生月に送られてくるもの

・35歳、45歳、59歳の誕生月…履歴等がある封書のねんきん定期便
・上記以外の誕生月…はがきの簡易版のねんきん定期便

(2)特別支給の厚生年金を受け取れる人に誕生月3か月前に送られてくる
年金を請求するための書類等(平成25年現在)

*特別支給の厚生年金を受け取れる誕生月の3か月前に年金請求書
が届きますので、下記の年齢は今後引き上げられていきます。

**必要なことを記載して返信します。在職老齢年金の制度で年金
が減額される人も提出しておくことによって、給与などの標準
報酬から計算された在職老齢年金を受け取れます。
・厚生年金の加入が1年以上ある61歳の男性…年金請求書
・厚生年金の加入が1年以上ある60歳の女性…年金請求書
・厚生年金の加入が1年以上ある60歳の男性…請求できるのは61歳で
あるため請求書ではなく年金のお知らせはがきが届きます