年俸制の時間外手当 最高裁が初判断

医療法人社団康心会事件から

年俸制の医師について、年俸の中に時間外手当が含まれているか否かについて言及した最高裁判決がありました。

  1. 通常の労働時間の賃金にあたる部分と割増賃金にあたる部分を判別することができていたか
  2. 割増賃金にあたる部分が労基法37条の割増賃金を下回るときは、その差額を支払うべきである

とされ、本件では年俸1,700万円の中に割増賃金を含めるという合意がされていたものの、このうち時間外労働等に関する割増賃金にあたる部分が明らかにされていなかった。と判断し、東京高等裁判所に差し戻しました。

判決(裁判所サイト) 医療法人社団康心会事件H29.07.07 最高裁 第二小法廷

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/897/086897_hanrei.pdf