誰というわけでなく、小さいころから私の周りでは、日にち薬という言葉を耳にしていました。
今週、体の回復を待つ人とお話しする機会があって、「日にち薬という言葉があるからゆっくり養生してくださいね」とお話ししたら、そこにいらした大人3人は、キツネにつままれたようなお顔で、どなたにも意味が伝わらなかったようでした。
言葉のニュアンスが伝わるようにお話を広げて話したので、思いはたぶん伝わったと思います。
三重県出身の私にとっては、母や祖母が使っていた言葉としてなじみがあるものですが、関東の若い人の間では耳なれないことばなのかもしれません。
悲しいことや、つらいこと、体の不調もある程度の月日が過ぎることで、よい方向に向かっていくものかもしれない。という使い方をするのです。体や心の不調であれば、人間の治癒力に期待する意味もあるように思います。