有期雇用の無期契約転換見直し検討

現在のルールでは、平成25年4月以降に契約した有期雇用契約が5年を経過すると、労働者は、次の雇用契約は、期雇用契約に転換することを申し入れることができます。

労働政策審議会では、その対象から一部を除外しようとする検討が進められています。
代表的な除外範囲は、大学の研究員や、企業定年後に継続雇用をしている人です。それぞれ有期雇用契約をして更新しながら雇用する一定の要件の労働者については、別の管理ルールにしようということが議論に上がっています。

有期雇用契約をひとくくりにするのではなく、一定の人たちを特例にするのは、これらの人々が5年を超えても有期雇用契約のままで働いても雇用が不安定にならないのではないかと解釈しているものと思われます。

もしくは、当初から言われていたことですが、無期雇用転換ルールがあることによって、5年以下で契約更新を打ち切られる恐れがあり、結果として雇用の不安定になるのではないかとも言われています。

また、たとえば、専門技術が高く収入が多い人は、有期雇用契約でも使用者とある程度肩を並べて契約交渉できるということも理由にあげることができると思います。

有期雇用の無期契約転換見直しの対象者につて、厚生労働省のホームページの資料を引用すると下記の通りです。

〈高度専門労働者〉
・「一定の期間内に終了すると見込まれる事業の業務に就く労働者」の具体的な範囲について、どう考えるか。
・「高度な専門的な知識、技術又は経験」の具体的な範囲について、どう考えるか。
・「年収が常時雇用される一般の労働者と比較して高い水準となることが見込まれる者」の具体的な範囲について、どう考えるか。
・その他

〈高齢者〉
・高齢者(特に定年後継続雇用されている高齢者)を対象にすることについて、どう考えるか。
・その他

資料引用*労働審議会平成26年1月14日
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000034682.pdf

今後の動きを見守っていきたいと思います。