働く人がセクシャルハラスメント被害にあったと、事業主や上司や事業所内のハラスメント相談窓口(以下、事業主等といいます。)が相談を受けた場合、被害者がどう解決してほしいと考えるかという本人の希望を聞く必要があります。
そして被害者が、加害者とされる人に事情を聞くことを承知したならば、事業主等は加害者とされる人に事実関係を確認し、解決策を講じることになります。
また事業主は、そもそもセクシャルハラスメントを未然に防止する義務があります。
報道局の女性記者という方が、官僚から言葉のセクシャルハラスメントを受けていたと、被害者の所属する報道局広報が記者会見した件、どうも違和感があります。一連のことについては、多方面から違和感があるといわれていますが、事業主が報道局ということからなのか、事業主の問題が指摘されない点で違和感があります。
報道局の女性記者という方から、官僚から言葉のセクシャルハラスメントを受けていたと事業主等が報告をうけたら、「録音テープを公表する」ことを検討するのではなく、加害者とされる人に事実を確認をして、事実があれば改善をするように申し出をする必要があると考えています。
加害者が取材対象ですから、今後取材を拒否されることを懸念して、報道の会社が加害者に申し入れをできないようなことがあると推察できます。そうであれば、担当を変えて被害者と加害者を引き離すということも方法のひとつですね。
自社の社員が被害をうけたら、「報道するか否か」というのはどうもいささか事業主責任の話が置き去りにされていたのかと思います。これは労務管理において学ぶことのひとつだと感じました。
まとめ:事業主等は、防止策を講じること。起こってしまったら、その事実確認と解決が義務になります。