マタハラ均等法の通達を発出

今朝のNHKニュースによると

厚生労働省は妊娠や出産をした女性への職場での嫌がらせいわゆる「マタニティーハラスメント」について法律の適用を厳格にし、企業への指導や監督を強めるよう全国の労働局に通達を出すことにした。とのことです。

昨年、最高裁が「妊娠や出産を理由とした降格は原則、違法で無効だ」という初めての判断を示したことを受けた対応で、マタニティーハラスメントが社会問題となるなか、企業に対し法律の適用を厳格にし、指導や監督を強めることにしています。

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追記:具体的な通知を入手しましたので、お知らせします。

妊娠や出産から近い時期がいつか、不利益な処遇とはどういう状況かについて、厚労省の雇用均等室が全国の労働局に通達を出した内容はこちらです。

http://www.1s-of.com/useful/pdf/20150123harasu.pdf

厚生年金の改正案、女性や非正規を中心に検討

年金の法律改正について、厚生労働省は社会保障審議会の年金部会を1月21日に開きました。
報告書の中で、法改正を目指すものと、見送るものを検討しています。

  • 自営業者や非正規社員向けの国民年金で、出産前6週間と出産後8週間の保険料を免除する。(厚生年金ではすでに免除されいる産前産後期間にあわせようとするもの)
  • 被保険者500人以下の中小企業のパートも厚生年金に入れるようにする。(平成27年10月から、501人以上の企業に限り、週20時間以上働く年収106万円以上の社員が厚生年金に強制加入することが決まっている。これを労使の合意があれば500人以下にも広げようとするもの)
  • 年金支給額の見直しを実質賃金が下がったとき等で行いやすく。
  • 支給開始年齢の引き上げや、保険料負担年齢の引き上げは見送られる模様。

年金部会で配布された資料をまとめておきます。

年金部会による議論の整理(案)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000071658.pdf
これまでの議論の整理
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000071662.pdf
年金部会による議論の整理
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000071665.pdf

夫婦共稼ぎです。子供の健康保険扶養はどっちに入れる?

a0001_011488.jpg皆様の疑問に答える シリーズ8

社員に子供が産まれました。
共稼ぎの夫婦ですから、どちらの健康保険被扶養者にするかは、選択できるのでしょうか。
当社が加入する健康保険組合の被扶養者にしたほうが、給付が充実しているので、できれば社員の被扶養者にしてあげたいのです。

こういうご質問を受けることがあります。
共稼ぎ世帯の片方の親が社員の場合ですね。ずいぶん前であれば、夫が子供を扶養するだろうという社会的な判断(社会の家族構成概念や役割分担みたいなもの)があったように思いますが、夫婦の収入バランスは様々なケースがありますから、その都度判断することになりますね。

結論としては、被保険者が好きなほうに入れられるというわけではありません。

健康保険法の第三条が言っているのは、「主としてその被保険者の収入で生活を維持している子を被扶養者にできる」ということですので、夫婦の収入が多いほうが健康保険の扶養者に認定すると判断する保険者(健康保険組合や協会けんぽ)が一般的です。

さて、具体的に何か基準はないのかと言うと、、、通知がでています。「夫婦が共同して扶養している場合における被扶養者の認定 昭和60.6.13 保険発第66号・庁保険発第22号通知」というものです。
基本は夫婦の「前年の年間収入」で多いほうが、子を扶養している事実があるのだろうと考え、収入が多いほうの親の被扶養者に認定します。ただし、実態や社会通念も考慮することにもなっており、最終的には、保険者がケースごとに認定判断をします。

そこで、被扶養の認定について、夫や妻の加入する保険者間で互いに意見の相違があるときが出てきてしまいます。保険者も運営を合理的にしようと引かない場合で、「そっちに入れてほしい。いや、そっちの扶養だろう!」と譲り合わずに、判断がつかないことがあれば、地方厚生局の保険課長があっせんを行います。

最後に、通知を紹介します。何かの参考になれば幸いです。通知「夫婦が共同して扶養している場合における被扶養者の認定」
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe2.cgi?MODE=tsuchi&DMODE=SEARCH&SMODE=NORMAL&KEYWORD=%95v%95w%82%AA%8B%A4%93%AF%82%B5%82%C4%95%7D%97%7B%82%B5%82%C4%82%A2%82%E9&EFSNO=15221&FILE=FIRST&POS=0&HITSU=1

1,075万円とは何でしょうか。ホワイトカラーエグゼンプション

皆様の疑問に答える シリーズ7

時間によって賃金を支払うことではなく、成果によって賃金を支払う労働者に関する規定を労働基準法で定めようという検討が厚労省で行われているようですが、その中に年収1,075万円を超える労働者が要件のひとつというものがありますね。中途半端な1,075万円とは何の数字でしょうか?

これは、現在すでに労働基準法第14条の有期雇用の特例(*1)となる基準に該当する人のひとつの要件と合わせようということから、提示されている年収です。

1,075万円の根拠は、先の労基法有期雇用特例要件を検討した第32回労働政策審議会労働条件部会で説明された資料があると聞いています。(ただし現在、この資料がウェブでは掲載されていないのでお示しできませんのでご了承ください。)

いろいろ調べてきますと、「使用者との交渉上で不利とならずに交渉ができ、技術系の課長職の全年齢の平均年収の上位4分の1に当たる人の年収」を統計値から導いて、要件の一つにした経緯があるようです。(当時の審議会資料が入手でき次第お知らせします)

今回、ホワイトカラーエグゼンプションの対象にする労働者の要件は審議会等で長く検討をされてきたことです。その検討事項のひとつにも、年収をある程度稼いでいる人という基準をどの程度にするかが、ずっと以前から検討されていました。

800万円以上や1,000万円以上という検討もあったようですが、すでに労基法で1回の有期契約が基本が3年を超えられないとしている除外規定の特例的な扱いである、1回の有期契約を5年を超えないまで契約できる労働者の基準(*1)の中にある、年収1,075万円を下回らない人という基準とあわせておこうという告示案です。

さてこちらには、「それにしても対象者が少ないのではないか?!」という声が、経営者から聞こえてきていますが、すでにある制度と整合性を合わせていること、また最初は対象を絞っておいて、状況をみながら範囲広げるかどうか情勢を見ていきたいのだろうと考えればすっきりしますね。

(*1)すでに基準が示されている、労働基準法第十四条第一項第一号の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準(平成十五年厚生労働省告示第三百五十六号)はこちらですrouki14_kijyunnkokuji

働きかたについて 現在最新の労働審議会 配布資料 H27.1.16はこちら
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000071224.pdf

ホワイトカラーエグゼンプション それ以外は未払い残業代問題も

ホワイトカラーエグゼンプションの改正法案を厚生労働省が用意していると新聞各社が伝えています。

2017年春の施行を目指して検討をしているようです。専門性の高い職種で高収入の人を、時間管理の対象から例外としてはずし、その結果時間外支払いの対象から除外しようとするもの。各社が報じている要件は次のとおり。

  • 年収1075万円以上の専門職。
  • 職種は金融ディーラーやアナリスト、医薬品の開発者、システムエンジニアなどを想定。年収と職種の条件は労政審の分科会で議論して、法案成立後に省令で定める。
  • 健康管理対策と、年間休日を104日ほか。

 

以上は一定層の労働者について労働規制を緩和して、生産性を高めようとするものです。厚生労働省のホームページでは、公式に発表している資料は見つけられませんでした。

ところで、審議会の資料リストを見ていましたら、一般職の過重労働について資料がありました。昨年26年11月に行われた電話相談の代表的な相談事例です。

労働時間管理が必要な労働者について、時間管理を正しく行っていなかったり、時間を管理していても時間外割増などの賃金未払いが相談された例です。

現在の社会では、労働時間を管理する必要がある働き方と、管理を緩めて生産性を上げる働き方の区別をして考える必要があると思います。

過重労働相談によせられた相談です。20141111kajyuuroudou

確定拠出年金加入を70歳までに検討へ

厚生労働省は、運用の成果によって将来の年金額が変わる確定拠出年金で、加入年齢の上限を原則60歳から70歳に引き上げる検討に入ったとのことです。

60歳を過ぎても働くシニアが増えているため、企業に掛け金(保険料)を納めてもらい、将来受け取る金額を増やせるようにする。一時金としてもらう人が多いため、年金での受け取りも促す。公的年金の支給額が目減りするなか、企業年金改革を進め、老後の生活資金を確保しやすくする。

2016年に法改正を成立させて、2017年に施行したいとのことです。

(日本経済新聞2015.1.5朝刊一面より抜粋)

ほぼマンスリーニュース220号

早いもので今年も残すところあと1週間になりました。今回は、人事管理に関連する「平成27年に変わること」をまとめてみたいと思います。

安全衛生法の改正ではストレスチェックの開始が決まっており、秋頃にはマイナンバーが皆さんに通知されること等が予定されています。

続きは、こちらでお読みいただけます。
ワンズライフコンパスのホームページにアクセスしてご覧ください。
http://www.1s-of.com/mailmagazine/24122014.html

xmas2014

社会保険労務士試験合格者の最高年齢79歳

毎年夏に行われている社労士試験の合格発表がありました。注目したのは、最高齢者 79 才がおられるとのこと。
合格率は9.3%で、昨年よりUPしています。おめでとうございます。数値をあげておきます。

【第46回社会保険労務士試験の結果概要】

(1) 受験申込者数 57,199人(前年63,640人、対前年 10.1%減)
うち科目免除者1,251人(うち公務員特例の免除者640人)

(2) 受験者数   44,546人(前年49,292人、対前年 9.6%減)
うち科目免除者1,071人(うち公務員特例の免除者547人)

(3) 受験率  77.9%(前年  77.5%)

(4) 合格者数   4,156人(前年 2,666人)
うち科目免除者117人(うち公務員特例の免除者79人)

(5) 合格率    9.3%(前年  5.4%)

【第46回社会保険労務士試験合格者の年齢別・職業別・男女別構成】

(1) 年齢別構成
20 歳代以下( 11.1 %)、30 歳代( 35.8 %)、 40 歳代( 28.5 %)、50 歳代( 17.9 %)、60 歳代以上( 6.7 %)

最年少者 20 才、最高齢者 79 才

厚生労働省のホームページ掲載参考資料(過去の合格者統計)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000064042.pdf

育児や介護休暇、短時間勤務を利用する社員とのコミュニケーション

私は10月から人事管理・労働経済の講座を受講しています。昨夜は、マタハラ判決も踏まえて、ワークライフバランスに詳しい教授の従業でした。

先のマタハラ最高裁判決を踏まえて、日本の問題課題への提言では

「仕事とプライベートで両立することに支障が出てきた労働者と、使用者のコミュニケーションが圧倒的に不足しているのが問題と思います。
休暇や短時間勤務に入る前に、その制度利用をすることと復帰した後の働きかた及び労働条件をよく話し合うこと、制度利用にあたっては雇用契約をきちんとやり直すこと。多様なコースを用意すること。」
と提言しておられました。

教授は、イギリスとドイツの企業でインタビューして、ライフイベントの休暇や短時間・ワーキングシェアの成功例の統計をとったことからの提言とのことです。

日本で不足する労使のコミュニケーションと、契約変更のあいまいさを心配しているようです。
確かにドイツの入社時をとっても契約書は10枚前後あるのを、私は、手に取ったことがあります。双方の納得した働き方と、労働条件が問題解決につながるというお話がよくわかりました。

日本企業の例でいえば、育児休業についてインタビューすると、事業主も労働者も教授には「本当に仕事を続けられるか」など双方が心配していることを話すそうですが、労使当事者が話しをすることが不足しており、事業主が決めた配転や降格辞令や勤務内容をいきなり出すのが問題かと感じておられるようでした。

出産、育児休業については、託児所が見つかるかや、生まれてくる乳児の健康など、休みだす前には不確定要素が多いけれども、「10か月で託児所に入れたらこの条件で復帰する」等仮定をおいて話し合ってから休みだすことがよいと思う。働き方と処遇のコースを提示する。フルタイムになったら、またコースを変更するとも。そこでキャリアアップがつながっていくとも。

私は、以上のことは、がん疾患やメンタル疾患を抱えて職場に復帰する人にも同様に言えることで、ライフイベント等で休みだす前の話し合いが大切だと考えています。
ただし復帰の仮定が変われば、条件は改めて話し会うことを合意しておかねば、「こう約束したのに」「それはその時の事情だから、今は違うし」という具合に、また問題発生ですから、重要なポイントだと思います。

ほぼマンスリーニュース 218号

こんにちは。大関ひろ美です。本号もどうぞよろしくお願いいたします。

有給休暇とは、初めて聞く人には、とてもおもしろいネーミングだそうです。
「これまでにそんな休みをとった覚えがない」という、大病院のベテランの勤務医が
話しておられました。確かに、その先生はあまり労働基準法を気にせずに働いてこら
れたようです。そんな医療の職域にも法令を順守する動きがあると聞いていますが。

さて本題です。政府は有給休暇の消化率をUPしたいようです。
社員に計画的な休みを取ってもらい、リフレッシュしていい仕事をしてもらいたい。
でも繁忙期に休みを予定されるのも困ったものだ。

そのように考えておられる経営者には、現在の法律の運用でも、有給休暇の取得を推進
する方法があります。
年次有給休暇の計画付与と呼ばれているものです。

続きは、こちらでお読みいただけます。
ワンズライフコンパスのホームページにアクセスしてご覧ください。
http://www.1s-of.com/mailmagazine/29102014.html201410